デザイン思考の企業研修はどう選ぶ?失敗しない5つのポイント

デザイン思考の企業研修を選ぶのが難しい理由

「デザイン思考の研修を導入したい」と考えたとき、多くの研修担当者が最初に直面するのが「どこに頼めばいいのかわからない」という壁です。
検索すると研修会社・コンサルティング会社・フリーランスのファシリテーターなど、多様な選択肢が並びます。価格も数万円のオンライン講座から数百万円の大型プログラムまで幅広く、比較の軸が見えづらい状況です。
さらに、デザイン思考は「正解を教えるタイプの研修」ではないため、研修の品質が提供者の経験・スキル・プログラム設計に大きく依存します。選び方を間違えると「楽しかっただけで終わった」「現場に何も変化がなかった」という失敗につながります。

この記事では、研修担当者が研修会社を選ぶ際に確認すべき5つのポイントを解説します。

失敗しない5つのポイント

ポイント1:「体験型」か「講義型」かを確認する
デザイン思考の研修には、大きく2つのスタイルがあります。
講義型:デザイン思考の概念・フレームワークを学ぶことが中心。コスト低め、短時間で実施可能。ただし、実践につながりにくいケースがある。
体験型(ワークショップ型):実際に5つのプロセスを体験しながら学ぶ。インタビュー、プロトタイプ制作、フィードバックを繰り返すことで、「思考の筋肉」が鍛えられる。研修後の行動変容につながりやすい。
企業変革・イノベーション創出・組織開発を目的とする場合は、体験型が不可欠です。「知識を知っている」と「実際に使える」の間には大きなギャップがあります。
発注前に「ワークショップの時間割と各パートの目的」を確認しましょう。講義の比率が高すぎる場合は注意が必要です。

ポイント2:ファシリテーターの実務経験を確認する
デザイン思考の研修品質は、ファシリテーターの力量に大きく依存します。確認すべきは次の2点です。
① 自分自身でデザイン思考を実践しているか
デザイン思考を「教えるだけ」のファシリテーターと、「実際に使って成果を出している」ファシリテーターでは、参加者に与えられる学びの深さが異なります。新規事業開発・サービス設計・組織変革などの実務経験があるかを確認してください。
② 対象業界・課題領域の経験があるか
製造業とサービス業、BtoBとBtoCでは、デザイン思考の使い方や例示するケースが異なります。自社の業界・課題に近い経験を持つファシリテーターの方が、参加者の腹落ち感が高まります。

ポイント3:研修の「前後」も設計されているか確認する
研修当日の質と同じくらい重要なのが、「研修の前後の設計」です。
研修前:目的・参加者の課題の擦り合わせ
「なぜこの研修を実施するのか」「参加者が抱えている具体的な課題は何か」を研修会社と丁寧に擦り合わせているか。この対話の質が、プログラムのカスタマイズ度合いを左右します。
研修後:学びを現場に持ち帰るための仕掛け
研修後に参加者が日常業務でデザイン思考を使い始めるための仕組み(振り返りシート・アクションプランの作成・フォローアップセッションなど)が設計されているかを確認しましょう。
「1日で終わる研修」を提供するだけで、アフターフォローを持たない研修会社は、研修の成果について本質的にコミットしているとは言いにくい部分があります。

ポイント4:研修のカスタマイズに対応しているか確認する
パッケージ型の研修(どの会社に対しても同じプログラムを提供する)と、カスタマイズ型の研修(自社の課題・参加者・目的に合わせてプログラムを設計する)では、現場への適用度が大きく異なります。
特に以下のケースでは、カスタマイズ対応は必須です。

  • 研修で扱うテーマを「自社の実際の課題」にしたい
  • 参加者の職種・役職・経験値が混在している
  • 他の人材育成プログラムや組織変革プロジェクトと連携させたい

発注前に「弊社の課題に合わせてプログラムを調整できますか?」と直接確認することをおすすめします。柔軟に対応できる研修会社は、初回の打ち合わせ段階から「御社の課題を聞かせてください」というスタンスで接してきます。

ポイント5:費用対効果の見方を変える
デザイン思考の研修を「コスト」として見ている限り、適切な選択が難しくなります。重要なのは「何を変えたいか」という目的に対して、その研修が妥当な投資かどうかを判断することです。たとえば、以下のような視点で考えると判断軸が明確になります。

  • この研修によって、参加者が新規事業の仮説検証を自走できるようになるか
  • 研修後に参加者が現場で実践できるスキルが身につくか
  • 組織全体のイノベーション文化の醸成につながるか

「1人あたりの研修費用」だけで比較するのではなく、「研修によって何がどう変わるか」を軸に選ぶことが、長期的な費用対効果につながります。

発注前チェックリスト
研修会社を選ぶ際、以下の項目を確認することをおすすめします。
□ 研修の大半が体験型(ワークショップ形式)か
□ ファシリテーターの実務経験(デザイン思考の実践・業界経験)を説明できるか
□ 研修前の課題ヒアリングに時間をかけているか
□ 研修後のフォローアップが設計されているか
□ プログラムのカスタマイズに対応しているか
□ 自社と近い業界・規模・課題での実績があるか
□ 担当者との相性・コミュニケーションに違和感がないか

日本デザイン思考協会の研修プログラムについて

日本デザイン思考協会(J-DTA)は、スタンフォード大学d.schoolとの連携をベースに、企業・自治体・教育機関向けのデザイン思考研修・ワークショップを提供しています。
NTTドコモ、さいたま市教育委員会をはじめ、多様な組織での実績を持ち、各組織の課題に合わせたカスタマイズプログラムを設計します。
「自社にどんな研修が合っているか相談したい」という段階からお気軽にお問い合わせください。
研修・ワークショップについてのお問い合わせはこちら

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